東野川の家

■Text

築20年の戸建て住宅1階(LDK+和室+洋室)のリノベーション。

和室と洋室はあまり使われておらず、キッチンは奥まった位置で暗い印象だった。リビングダイニングは造作のテレビボードがテレビを観る際、豊かな庭に背をむけるようになる向きに設置されていた。

隠れたポテンシャルを引きだすために間取り変更を行った。

キッチンは庭を見ながら料理ができるように中央に配置し、元キッチンはサブキッチン及びパントリーとした。

和室は移動させリビングを広げた。その際に邪魔になる壁、柱は撤去したが、元々押入だった部分は構造上必要な柱だったため、柱をいかしご主人の居場所としてヌックを設けた。

特別な場所として煙突が不要なエタノール暖炉を設置し、お気に入りのソファを置いている。

キッチンが中央に配置され移動するのに大回りすることがないように、部分的に壁を抜き裏動線を確保した。玄関、キッチン、勝手口が回遊できるようにしている。

玄関の曲面の壁には、表面に雲母(キラ)摺された京からかみを貼り、この前を通ると真珠のような光の移ろいがとても美しい。



■Data

東京都狛江市

リノベーション

工事面積94㎡

2021年9月竣工

撮影:藤井浩司


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